糖鎖の持つ化学的な特徴について

糖鎖とは、糖が鎖のように多数結合した一連の化合物群の総称です

中学から高校くらいの理科の時間でも習うように、糖はその最小単位が単糖と呼ばれるものであって、ブドウ糖、別名グルコースはその代表的なものになります。

そして、単糖は複数がつながることができ、2つ繋がると二糖類と呼ばれます。

グルコースが2つ繋がったものはマルトース、別名麦芽糖と呼ばれるものになりますし、グルコースと別の単糖であるフルクトースが結合するとスクロース、別名蔗糖になり、普通にスーパーで売られている白砂糖は化学的にはまさにこのスクロースです。

2つくらいではあまり鎖とは言い難いわけですが、さらに多数がつながったものを糖鎖と呼ぶことになります。

例えば、少糖糖という名前を聞いたことはあまりないかもしれませんが、これは単糖類が何十個もつながったわけではなく、せいぜい3つから10個未満くらいの比較的少ない数の単糖から構成されている糖という意味であって、自然界にはそこまで広く分布するわけではないものの様々な生理活性を持ち、そのためにサプリメントや健康食品などに含まれていることがあります。

これでもある意味で糖鎖であることは間違いありません。

もっと多くの糖から構成されるものが多糖類であり、代表的なものにはデンプンやセルロースがあります。

このうち、デンプンはヒトを始めとして多くの動物にとって栄養源として重要ですし、セルロースは植物細胞の細胞壁を構成しています。